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2002年7月のお題目一覧


7月7日(日) チャイニーズ・マジックの巻
しみずゆりこの朝は太極拳から始まる。(そんな感じのCMがありましたよね?)

こちらに来て、ひょんなことから太極拳を習うことになり、
今は毎朝6時に起きて、1時間稽古をするのが日課になっています。
今でこそ老人の体操というイメージが強い太極拳ですが、本質的には武術であり、
攻撃と防御が組み合わされたものが型になっています。
従って、まともにやると非常に疲れ、
始めた当初は毎日筋肉痛で階段の上り下りに苦労するほどでした。
今ではだいぶ慣れ、全身に蓄積された羊と炭水化物の消費に役立っています。


さて、私の太極拳の先生である嘉師父は大変な変わり者です。
彼は漢族なのですが、チベットをこよなく愛し、
太極拳のBGMには必ずチベット・ミュージックをかけます。
何でそんなにチベットが好きなのか聞いてみたところ、前世がチベット人だったとか。
それだけでも十二分に変人だと思うのですが、
彼の不思議なところはそれだけではなかったのです。


今日、同じ太極拳仲間と、師父を家に招いてご飯を食べていたのですが、
突然テーブルに手を置けと言われました。手相鑑定?と思っていたところ、
しげしげと手のひらを眺めた挙句、非常に健康であると。
師父は中医(漢方医)でもあるので、手の血行とか状態を見ていたのかなと思っていたところ、
突然、2歳から5歳の間に大病をしたことがあるだろう?と。

2歳の時にヘルニア※であることがわかり、5歳の時に手術をしたことがあります。
別に秘密でも何でもないのですが、人様に自慢することでもないので、家族ぐらいしか知りません。
当然彼にも一言も言ったことがないので、とてもびっくりしてしまいました。
ひょっとして手相の上に病歴が刻まれているのだろうかと、他に何が見える?と聞いてみました。

すると、また手をすかすようにじっくりゆっくりと眺めた後、父母の家が・・・と。
家がどうしたのだろう?家相が悪いとかいいだすのだろうかと思っていたところ、
今の東京の家は生まれてから4度目の家だと。色んなところを転々とした末にたどり着いたのだろうと。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、私は幼少期をブラジルで過ごしております。
確かに小さい時ブラジルに行ったというと、帰ってきてからの家は東京から遠くないところで、
しばらくそこにいた後、今の家に来たんだろうと。
彼には、東京→ブラジル→千葉→東京という私の人生の遍歴がわかってしまった模様。

またまたびっくりして、どうやったらそんなことがわかるの?手の平に見えるの?と聞いたところ、
眉間に指を当てて、「見るんじゃない、ここで感じるんだ」とのこと。
かっくいー!さすが中国四千年の歴史は伊達じゃありません。本当に恐れ入りました。


お前も修行すれば見えるようになるというので、頑張りたいと思います。
ちなみにあと30年ほどかかるそうですが。


※いわゆる椎間板ヘルニアではなく、鼠蹊ヘルニア。簡単に言うと、下腹部の腹膜に穴があいて、そこから腸が出てきてしまう病気です。腸が穴から出たり入ったりしている内はいいのですが(ちょっとばかり激痛が走りますが・・・)、出たっきり戻らなくなってしまった場合、壊疽を起こして命にかかわるとか。


7月15日(月) 小皇帝の巻
日本の父上、母上、お健やかにお過ごしでしょうか。

私はと言えば、自分の部屋から国際電話がかけられないのを口実に、
こちらに来てから一回も家に電話をかけたことが無い親不孝ものです。
もっとも子が子なら親も親で、母は2週間に1回ほど、父に至っては、
一回も電話をかけてきたことがありません。
一人娘(息子は他にもいます)がかわいくないんですかね?

まあ、放任主義は今に始まったことではないのでどうでもいいのですが、
このことを人民に話すと一様にびっくりされます。
何しろここ中国は、「独生子(一人っ子)政策」の国。子供はまさに宝物です。
留学なんかしようもんなら、それはもう電話かけまくりだそうです。
アメリカに留学した息子に毎朝モーニングコールをしている親もいるとか。
私なら、そんな親も息子もヤダなと思いますが。


この「一人っ子政策」。今までは単に「誰でも生める子供は1人」という風に考えていたのですが、
どうもそう単純ではないようです。まず民族によってその数が違います。
漢族は1人ですが、少数民族は2人まで許されています。
(もっともこの規定は都市部だけで、農村では今でも5、6人もざらだとか。無法地帯です。)

また、生む数だけでなく、その時期も制限があるとか。
何でも年毎に各団体・機関の出産可能数が割り当てられているため、
妊娠可能な女性を抱える組織は、そのコントロールに目を光らせているそうです。
「お前はまだ若いから妊娠してはイカン。」
む、お前はもうトウが立ってきた。よろしい、今年は許可する。」って感じなんでしょうか。

万が一、許されざる妊娠をしてしまった場合、罰金を払って2人目を持つことも可能なのですが、
年収の何倍とかいう相当な額だそうです。そのため、強制手術もアリだとか。
何しろ13億の人口を抱える国ですから、政府も相当必死という感じです。


こうして生まれてきた子供を、両親はそれこそ総力を尽くしてかわいがります。
ここ中国では6月1日は子供の日なのですが、その日のために、
両親が仕事を休むことが公に許されているそうです。
従って、街のあらゆる公園をやかましいガキ、・・・もといお坊ちゃまが駆け回り、
写真館では、全身総フリルのこまっしゃくれたガキ、・・・もといお嬢様が、
ポーズをとって記念撮影をするという事態になります。

中国ではこうした一人っ子のことを「小皇帝」と呼ぶそうですが、知り合いの話では、
子供が小皇帝なら、親は「奴隷」だと嘆いていました。
嘆きつつも、高校3年生の息子に毎朝服を選んでやっているあたり、どうだろう?と思ったり。


私の部屋にも、近所の子供が入れ替わり立ち代り遊びに来るのですが、
彼女らを見ていると、良くも悪くもああ、一人っ子だなあという印象を強く受けます。
別に一人っ子差別をするわけではないのですが、
まるで違う星から来たような一人っ子の友人や後輩を持っているだけに、
世の中じゅうが全部一人っ子になったらどうなっちゃんだろう?
という疑問(というか不安)が頭をよぎります。
人口爆発とか高齢化社会以上に、超一人っ子社会の方が問題ではないか、
などと思ってしまいました。

話が途中からあらぬ方にいってしまったので、この辺でやめておきます。
最後に一人っ子の皆さん、ごめんなさい。


7月24日(水) 私、残酷ですわよの巻
ウルムチの治安ですが、かなりいいというのが個人的な印象です。
もちろんバスの中でのスリというのはよく聞きますし、たまに強盗、殺人事件などもあるそうですが、それは世界中のどこの都市でもあること。

ここウルムチでは、常に警官と軍人が街をうろうろしており、油断なく目を光らせています。
その為か、夜の1時ぐらいに外を一人出歩いていても、特に怖いということもありません。
たまに自分が職務質問を受けてドキドキしてしまったりします。


新疆だけでなく、恐らく中国全体の治安も悪くないのではないかと思います。
何しろ故意の殺人なら情状酌量の余地なく死刑!
麻薬を50グラム以上売ったら問答無用で死刑!
贈収賄といえども金額が大きければ更生の機会も無くやっぱり死刑!
というお国柄ですから、犯罪をするのも文字通り命がけです。

しかも一旦判決が出たら、即刻処刑。
その日か、或いは次の日に速攻で引っ立てられて、
一発ズドンで即完了なんだそうです。
(ちなみに昔は、遺族に弾丸代として2角が請求されたそうです。)
日本では死刑判決が出てから何十年も執行されなかったり、
執行の際もいくつかボタンがあって、誰が押したのかわからないようになっている、
という話をしたところ、信じられないという顔をされました。

うろ覚えですが、確か春先にネットで見たところ、
中国は処刑者数千人を擁するダントツの死刑執行大国になっていました。
こうした問題に関しては、世の人権団体の批判の対象となっているところですが、
私の漢語の陳先生は、「彼らは何もわかっっちゃいない。人権とか言っている場合じゃない。
とにかく中国は人が多すぎるんだ
と大変意味深なことをおっしゃっていました。
死刑すら人口コントロールの一環とは、やはり侮れない国です。

もっとも私は博愛主義者でも死刑廃止論者でもないので、それもアリかなと思います。
「人の命は地球より重い。死刑反対!」と言うのも、
「地球よりも重い命を奪われてしまった」被害者の家族にしてみたらキレイ事でしかないでしょうし。


以前、ネットで猫虐殺を公開した男がいたと聞きました。
私的には下手人を、鋸引きの刑、或いは市中引き回しの上、
磔、獄門にしてもまだ飽き足らぬという感じです。

私、残酷ですわよ(←往年の名作より引用)ということで、今日はおしまい。
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