早いもので、こちらに来てからもうすぐ半年が経とうとしています。
初めこそ慣れない異国の地で涙で枕を濡らしたこともありましたが(うそ)、
今ではすっかり現地に馴染んでしまい、
滅多なことでは日本人に間違えられなくなったほどです(ほんと)。
ちなみに、この半年間のレベルアップはこんな感じ。
もしかしたら日本ではレベルダウンというかもしれません。
- こうげきりょくが89ポイントあがった
- ずうずうしさが53ポイントあがった
- ふてぶてしさが67ポイントあがった
- つつましさが209ポイントさがった
- 「ごめんなさい」のじゅもんをわすれた
こんな風に、着実に人民化しつつある私ですが、
それでもやっぱり完全には馴染みきれないところそれはお金に関することです。
概して日本人は「金がらみ」の話題を余り好まず、
特に金銭に関するプライベートな質問をすることは、
よほど親しい間柄でない限りタブーとされています。
しかし、ここ新疆においては、その話題を避けては会話が成り立たないというほど、
頻繁に話題に出て来るのです。(良識のある人たちももちろんいます。念のため)
例えば初対面の時点で、名前、出身地、年齢等の他、
必ず聞かれるのが金銭関係の質問です。
お前の月給は月いくらだ?家賃は光熱費込みで何元だ?生活費はどのぐらいかかる?
オヤジの年収はいくらだ?などなど。
別に聞かれて嫌だと言うわけではないのですが、特に聞かれて楽しい話題というわけではありません。
私自身は無産市民ですし、父のことにしたって、面と向かって「お父さんあなたの年収はいくらですか?」
などと聞いたことは無いので、尋ねられても困るのです。
「羊は日本でキロいくらだ?」と言った質問も困りもののひとつです。
日本では羊は一般的ではないし、そもそも普通の家庭では、米以外の食品を、
キロ単位で買ったりしないのです。
さらに彼らの大好きな質問の一つに、「中国元は日本円で何円だ?」と言うのがあります。
多少の変動はあるものの、現在のところだいたい1中国元=15日本円ぐらいです。
しかしこれを聞いて、「じゃあおれ達の金が強いんだな」というのには、大変コメントに困ります。
1元=15円というのはただの交換比率で、これが1元=20円になった時、
初めて元が強くなったと言えるのです。しかしそんなことを説明するのも面倒くさいので、
ああそうだねなどと答えてしまう不親切な私。
また、最近では記憶もあやふやになって来てしまいましたが、
確か日本では買い物をする時店員がお札を不審そうに確認したり、
客がおつりをうさんくさげに確認したりすることは、まれだったように思います。
もちろん確かめないとは言いませんが、あまりあからさまにそれをすることは、
相手を信用していないということで、少しためらわれることだったように記憶しています。
しかし人民はお金に対しては大変厳しく、妥協を許しません。
基本的には客も店員もお互いをこれっぽっちも信用しておらず、
店員は穴があくんじゃないかと思うぐらいしげしげと札を眺め、何度も何度も数え、
ようやく仕方なさそうに金を受け取ります。もちろん客の方も黙ってはいません。
お釣りが来たら来たで、何度も何度もお釣りを数えなおし、レシートを入念にチェックし、
少しでも間違いがあろうものなら親の仇とばかりに噛み付きます。
何が驚いたかというと、結婚式でもやるんですよ、これが。
ある時、式で始まるのを待っていると、一人のお姉さんがやって来ました。
手にはノートを携え、ご祝儀を集めて回っているとのこと。客側が懐から、
くちゃくちゃのお札をそのまま渡しているのにも、こだわりのない人たちだなあと思ったのですが、
札を受け取ったお姉さんが、目の前で表を見、裏を見、偽札だったら受け取らないぞと感じで、
天にすかして確認したのにはかなり驚きました。
日本人には考えられないような行為ですが、彼らは特に気にした風もありません。
さすが四千年の歴史を持つ中国。失礼とか無礼とかの許容範囲が日本人に比べて
遥かに広いのだと妙に感心してしまいました。所変われば習慣も変わるものなのですね。
ちなみに、私は中国に骨をうずめるつもりはこれっぽっちもないので、
とりあえず「はうまっち」の呪文だけは覚えないようにしようと思います。(希望)